労働法の基本書ってたくさんあるので、どれを買えばいいか迷いますね?
合う合わないもありますし、たくさん持っていて損することはないので、いろいろ読んでみるのがおすすめです。どれか1冊だけというなら定番の菅野先生の労働法がおすすめですよ。
司法試験受験生、労働法をこれから勉強する実務家、実務担当者が1冊だけ学者が書いた労働法の基本書を買うならやはり菅野先生の労働法です。
労働法の基本書はたくさん読んできましたが、労働法については1冊だけ買うならほぼ争いなく菅野先生の基本書で決まりだと思います。
菅野先生のプロフィール
- 1943年 東京都生まれ
- 1966年 東京大学法学部卒業
- 1968年 司法修習修了
- 東京大学法学部助手・同助教授・教授、中央労働委員会会長、労働政策研究・研修機構理事長を経て、現在東京大学名誉教授、日本学士院会員
引用:菅野和夫著「労働法第十二版」(弘文堂)著者紹介より
菅野先生の労働法のおすすめポイント
菅野先生の労働法のおすすめポイント
- 定番中の定番、権威性が高い
- 一番売れてる(amazon労働法カテゴリベスセラー1位)
- 情報量が豊富
- 他の基本書を買ってもどうせ買うことになる
- 改訂が頻繁にあるので最新情報を追える
菅野先生の労働法は、労働法を扱う実務家ならまず間違いなく持っています。
労働法を仕事で扱っていきたいならどうせ買うことになるので、1冊だけ買うならこれしか選択肢がないといっても過言ではありません。
実際、amazonでも労働法カテゴリベストセラー1位で最も売れてます。売れるので改訂も多く、情報も最新です。
最近の改訂の頻度
- 2008年4月15日 第9版1刷発行
- 2012年12月15日 第10版1刷発行
- 2016年2月29日 第11版1刷発行
- 2017年2月15日 第11版補正版1刷発行
- 2019年11月30日 第12版1刷発行
菅野先生の労働法のデメリット
菅野先生の労働法のデメリット
- 初学者は高い確率で通読に挫折する
- 値段が高い。改訂が頻繁なので買い替えにもお金がかかる
- 必ずしも分かりやすいわけではない
情報量が多いことの裏返しですが、分量が1227頁(12版)と膨大です。初学者が通読しようと思ったら、かなり高い確率で挫折します。
えっ、こんなの全部読む人いるんですか?
改訂のたびに通読して差分を味わうのが通の読み方です。もちろん忙しい社会人は必要なところだけ読むのでも十分ですよ。
初学者が労働法の全体像を理解するなら土田先生の労働法概説の方がおすすめです。ただ、これ1冊では少々物足りない部分があります。
初学者向きはこちらですね。それでも500頁くらいありますが(涙)
分かりやすさは文章の好みにもよるでしょうが、個人的には個別的労働関係法は土田先生の労働契約法の方が腑に落ちることが多いです。改訂が少ないのが難点ですが、情報量も負けてません。